理事長所信

第49代理事長 大門 良輔

 

【スローガン】
共感から共鳴
~今こそ真価が問われる時~

 


【今の時代だからこそ】

 1949年、戦後の焼け野原を経験し混沌とした社会情勢の中、明るい豊かな社会の実現を目指して、高い志と情熱をもった若者が中心となり日本で青年会議所が誕生しました。その意志が全国各地へと広がりを見せ、1952年に富山縣青年会議所が誕生。そして1974年、魚津青年会議所から拡大分離し全国で554番目の青年会議所として、滑川青年会議所が誕生しました。青年会議所の使命(JCI Mission)とは、「より良い変化をもたらす力を青年に与えるために発展・成長の機会を提供すること」であり、地域や社会に対してより良い変化を与えるために青年らしい「発想」と「行動力」で戦後復興、高度成長期、バブル崩壊、東日本大震災などそれぞれの時代で「挑戦」を繰り返し、試行錯誤しながら運動や活動を行ってきました。

 そして今、人口減少やデジタル化をきっかけとして時代の流れが変化しつつあった時に、新型コロナウイルスが蔓延し、人の価値観や常識、行動にまで影響を与え、私たちのコミュニティや経済、教育現場など社会は劇的な変化を余儀なくされました。しかしこのコロナ禍の影響はマイナス面ばかりではなく、私たちの住む地方にとってはチャンスも到来しています。都心部で暮らす人にとって密集を避け、地方の豊かな自然や、人の温もりに注目が集まり、移住者も増えてきています。この事は、全国的にも言える事であり、どこも我がまちが素晴らしいと一様にPRを行い移住戦国時代に突入したと言っても過言ではありません。そんな時代だからこそ、私たちの住む地域を改めて見つめ直し、新たな価値を提供し続ける事が大切です。また、これだけ情報化社会となり、簡単に情報発信ができ誰とでも繋がれるからこそ可能性は無限大に広がっています。私たちが持つ想いや夢を共有し互いに共感する事で、同じ方向に力強く進むことが出来ます。そして私たちが発する想いに地域の皆様が共鳴した時、新たな価値が誕生するでしょう。共感から共鳴。今こそ真価が問われる時である。


【持続可能な未来のために】

 SDGsは2019年9月の国連サミットで採択されたSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成されています。日本青年会議所は「日本一のSDGs推進団体になろう」というキャッチフレーズを掲げ、北陸信越地区協議会、富山ブロック協議会、そして滑川青年会議所としても、SDGs推進活動の一助となるような運動を展開しています。そんな中、人口減少や情報化社会において人の価値観や行動が「量」から「質」へと変わり、より多様性が重視され、コロナ禍において持続可能という言葉がより注目を集めるようになりました。人口が増え経済が成長していた時代は、大量生産、大量消費で経済が回り、物質的豊かさを求めて生活が豊かになりましたが、近年は経済が成熟し人口減少が進む中で、大量生産、大量消費ではなくそれぞれに価値を高め、限られた資源の中で質的な豊かさを求めるようになりました。それは地域に置き換えても同じ事が言えるでしょう。ひと昔前は人口増を見込み、多くの箱物を建設し住民の福祉の向上に努めていましたが、人口減少に伴い新しいものを創るのではなく、今あるものに対して新たな価値やストーリーを見出し、いかに共感を得られるかが重要になってきています。また急速なデジタル化が進み、情報の格差や仕事の地理的概念が無くなりつつあり、そこにしかない自然や文化、人の豊かさなどを求めて地方に注目が集まっています。私たちの住む滑川は、立山連峰から流れる早月川からの恵みを受け、ここにしかない自然環境や文化が生まれ、まちや産業が発展していきました。また海から山までの距離が近く、コンパクトなまちであり全国住みよさランキングでも毎年上位に位置するくらい住みやすいまちであります。この環境は全国を見渡してもここにしかない可能性の秘めた土地であります。しかし、まだまだ磨けば輝く部分は多くあり、もしかしたら未だ気づいていない魅力もあるかもしれません。我々は今の滑川市に甘んじることなく新たな価値やストーリーを見出し地域の方々に共感してもらえるよう努めていきます。

 また子どもたちは地域の未来でもあり、宝物でもあります。その将来を担っていく子どもたちの成長を促していくのが私たち大人の大切な役割だと思っています。そして今、誰もが予想もしなかった新型コロナウイルスのパンデミックが起きた事や、これから地球温暖化の影響により自然災害も頻発する事が予想され、何が起きてもおかしくない時代に突入しました。だからこそ子どもたちには、どんな状況でも生き抜いていく力である非認知能力の醸成が重要です。それは子どもの時に養わなければいけない能力でもあり、学校の授業だけで身に付くものでもありません。私たちは子どもたちの生きる力を伸ばし未来の人財を育てていきます。持続可能な地域を目指して、我々の想いや夢を共有し、地域に対して新たな価値やストーリーを届け想い響かせよう。

 


【未来への人財育成】

 青年会議所では、時にはリーダーとして周りを牽引し、時にはサポートする側として周りを支え、それぞれのフィールドや立場で自身の能力を発揮していかなければなりません。それは、私たちがまちや会社、家庭といった地域との関わりの中で求められる役割があり、青年会議所での経験が活かされるケースが多くあります。特に価値観や行動が多様化している現代社会において、幅広い知識や経験を吸収して実践していかなければなりません。私たちは、環境や立場が違っても自分自身の能力を最大限発揮できるよう、個々の成長を促せる組織を目指します。

 滑川青年会議所が発足して49年、約半世紀がたちました。それぞれの時代で先輩達は地域の課題と真剣に向き合い、新たな価値を提供しインパクトを残してきています。今では滑川市で当たり前になっている行事も、元をただせば青年会議所が関わっていたという事も多くあり、まちや子どもたちに影響を与えてきています。その先輩達が作り上げてきた実績や歴史の上に今の私たちが立ち、これからの若い世代へと想いを引き継いでいく事が重要です。しかしインターネットやSNSの普及により情報が溢れ、個人での発信が可能となった事から仕事やコミュニティの形が大きく変わり、青年会議所しかなかった時代から青年会議所もある時代へと変化し、青年会議所としての価値が問われています。この滑川青年会議所が発足してもうすぐ半世紀となるこの節目のタイミングで、一度立ち止まり我々の使命を再確認し、先輩達が積み重ねてきた歴史と私たちが立っている現在を見つめ直し、この混沌とした時代において、我々の目指す方向を作り高い志を持ちながら活動していきます。

 また、物事を進めていく上で大切にしていきたいのが、情熱です。人は相手の情熱に触れ共感する事で、能動的に動きます。たとえ大きな組織だとしても情熱がなければ人の動きは鈍く価値を残す事はできません。逆に少人数でも情熱をもち動き続ければ、その想いに共感した人から力を貸してもらう事や、情報が徐々に集まり、最終的には大きな力となり夢を実現する事も可能です。私も青年会議所に所属して、同じような経験をした事があります。最初は私だけの想いが、それを伝える事により1人また1人と協力してくれる仲間が増え、最終的に地域へと広がりを見せ当初の目標よりも大きな成果を上げる事が出来ました。やはりその人が発する想いに共感して初めて自然と人が集まり、能動的に動いてくれます。その根本にあるのが内にある情熱であり、それが無ければ人はついてきません。内なる情熱を燃やし続け能動的に活動や運動が展開でき、地域に想いを響かせられる人財を創っていこう。


【スムーズな組織運営】

 青年会議所には役職や委員会などそれぞれに役割があり運動や活動を展開しています。その横と縦の連携が重要であり、お互いの想いを共有し、組織として進めていかなければ大きな力は発揮できません。その為にも、お互いの想いを伝え合い共感した中で進める事により、組織として洗練された方向性を作り上げていきます。そして青年会議所の特徴として所属するLOMだけでなく、富山ブロック協議会や北陸信越地区、日本青年会議所への出向やLOM以外の事業に参加する事できます。そこでは他LOMで活躍する仲間との出会いや新たな価値観に触れる事ができ、自分が所属するLOMだけでは得る事が出来ない学びや経験を得る機会が多くあります。限られた時間だからこそ出来るだけ多くの方と出会い、多様な価値観に触れる機会を促していきます。そこで実際に得た学びや経験を吸収し、LOMと比較をして良いものはメンバー内で共有し、組織全体の活性化や相乗効果に繋げていきます。

 またデジタル化や働き方改革など我々の生活は日々進化を求められる中において、人の価値観や行動など、変化のスピードが一気に加速しました。社会でもテレワークが進み会社に出社しなくても仕事が出来る環境が整い、どこにいても誰とでも簡単に繋がれるようになり、働く場所の概念も変わりつつあります。しかしその反面、人と直接会う機会が減り、人の表情や雰囲気が読み取れず絆を深める事が出来難くなってきました。我々も多様化する働き方や価値観に対応するために、効率化できるものは作業を見直し、デジタルとリアルをうまく組み合わせ有効な形を探り、メンバー内の絆を深めながらもよりスムーズな組織運営を目指していきます。

 またこれからは、LOM単体だけでなく他団体と連携を取りながら事業を進めていく事が求められています。地域の課題は複雑化、多様化している中において、一つの団体で課題解決するのは限界があり、複数の団体が連携し、お互いの長所を取り入れる事でより良い結果が生まれています。我々青年会議所の強みは幅広い業種の仲間とネットワークであり、必要としている団体と連携して地域に対して価値を提供できる体制を整えていきます。いろいろな価値観や経験を吸収し、まずはメンバー内で共有する事から始め、他団体や地域の方々と意思疎通を図り連携を取りながら我々の想いが響き渡る組織を創っていこう。



【若いからこそ挑戦を恐れるな】

 失敗を恐れては何も始まらない。どんな成功者も失敗を経験していない人はいない。この混沌とした時代だからこそ、何が成功で何が失敗かはやってみなければ分かりません。一番良くないのは失敗を恐れて何もしない事です。若者の特権は失敗しても許される事だとよく言われるように、年齢のアドバンテージは大きくあります。青年会議所は結果を出すための過程を大切にしており失敗しても許される団体であります。その失敗から何がダメだったのかを分析し、そこから多くの事柄を学び次に繋げればよい。それが大きな成長へと繋がると信じています。だからこそ失敗を恐れず未来に対して挑戦していこう。

 また歴史を振り返っても変革の節目で若者が明るい未来を目指して果敢に挑戦をしています。例えば幕末から明治にかけて活躍した人たちの年齢を見てみると、ほとんどが20代30代の若者が中心となり、今後の日本の行く末を案じ、自分の命を顧みず行動した事がきっかけとなり明治維新が起こり、近代化へと舵をきりました。時代背景は違いますが、高い志と情熱を持ち、最初は達成が困難であると言われても、挑戦し続ける事で仲間と情報が集まり、大きな夢を成し遂げた瞬間でもあります。私たちと同年代の方々が日本を動かしたように私たちも高い志と情熱があれば不可能はありません。今の常識が本当に正しいのか、時代の流れに合っているのか、先入観を疑い大きな夢を描きながら新しい未来を目指して挑戦していこう。



【会員拡大】
 「人は人によって、磨かれる」この言葉は私の好きな言葉の一つであります。私は、これまでも多くの方々と出会い、会話の中でアイディアが生まれ、実践し経験を積んできた事で自分自身成長する事が出来たと思っています。これは青年会議所も同じで、多種多様な業種で活躍し、幅広い知識や経験をもっているメンバーが集まり、意見を伝え合う事で新たなアイディアが生まれ、それを仲間と共に実践できる場があるからこそ、経験や感性が磨かれ成長していくと思っています。これは、一人では経験することが出来ない貴重な場であり、ここで培った経験は将来、大きな財産となっていくでしょう。また、お互いを尊重し合える仲間がすぐ隣にいるという事は幸せな事だと思っています。何もないところから事業を始めようと思った時は、まずお互いの想いを理解し支え合える仲間探しから始めなければなりません。しかし、滑川青年会議所には、お互いの想いを理解し支え合える土壌が整っています。だからこそメンバー同士のコミュニケーションを大切にして活動や運動を展開していきます。しかし、全国的にもそうですが、滑川青年会議所においても会員の減少は大きな問題となっています。やはり、共に尊重し合える仲間が隣にいたとしても、これ以上メンバーが減少した場合、我々の活動や運動の行動範囲がどうしても狭くなると共に多様な価値観に触れる事や学びを得る機会が減少してしまう可能性があります。今後、より持続可能な組織にするには、会員拡大は必須です。その為にも、青年会議所がどういう団体なのかをまずはメンバー内で共有する必要があります。また青年会議所は仕事以外で時間と能力を要する団体ではありますが、仕事や家庭、地域の中で暮らしていく上で必要な学びを得る事や互いに想いを共有し尊重し合いながら仲間と活動や運動をする事で、一生の絆が生まれます。その素晴らしさをメンバー内で共有し、共感できる仲間を増やしていきます。会員拡大に特効薬はありません。1人でダメなら2人、3人でアタックするなど、違った角度からアプローチを行っていきます。新入会員の情報を共有し私たちの想いに共感できる未来の仲間を探していきます。


【最後に】

 滑川青年会議所は49年もの歴史のある団体として、これからの滑川市の未来を創っていくために何を考え、何をしていかなければならないのか。我々の目指す社会に向け、新たな価値を提供しなければなりません。新たな価値を提供する事は、畑に種をまくのと似ていると思います。まいた種が花開いた時に価値が認められ地域に定着をしていきます。やはり種をまいただけでは花は咲きません。時には肥料をやり、水をあげお世話しなければなりません。その世話を私たちだけではなく、多くの方々に協力してもらう事でより大きな花が咲くと思っています。その花が何色に咲くのか。はたまた数年後に花が咲くのか、もしかしたら先輩達がまいた種が今年咲くかもしれません。しかし、滑川青年会議所は県内でも会員が少ない青年会議所であることから、限界があるのではという声も聞こえてくるのも事実です。だが、その事に臆する事はありません。人数が少ない分、メンバー同士の想いや夢を共有しお互いを支えあい応援できる関係性の構築は、他のLOMと比べて誇れる部分があると思っています。それは、歴代の先輩方が作り上げてこられた素晴らしい伝統であり関係性であります。その環境に感謝をしながら、メンバー内で想いを共有し共感しながら共に運動や活動を展開していきます。そうする事で、我々の想いは少しずつ地域へと広がり共感の輪が広がって行くでしょう。その想いが地域全体へと広がり共鳴した時こそまいた価値の種が花開き豊かな社会ができると信じています。

共感から共鳴。さぁ我々の想いを響かせよう。



【基本方針】

  1. メンバーが成長できる会員研修

  2. SDGsの知識を増やす会員研修

  3. メンバーと家族との思い出を作る事業例会 

  4. 地元愛を醸成させる事業例会

  5. 子供たちの育成に関わる事業例会

  6. シニア会との交流事業例会

  7. 市民に向けた講演会例会

  8. その他理事長所信に基づいて行う事業例会の実施

  9. 50周年に向けての準備

 

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